ドロシー・ファイブルマン氏は、磁器土を使った練り込み作品制作で世界的に有名な女性陶芸家だ。彼女の作り出す作品はどれも、ため息が出るほど端正で美しい。
ロンドンのダウンタウン、ブリクストンという地区に、ファイブルマン氏は自宅兼工房を構えて30年になる。近年は常滑市内にスタジオを借りて、日本とイギリスを往復しながら作品制作に励んでいる。
アメリカ・インディアナ州出身の彼女は、全米での最もレベルの高い陶芸デザイン科のある、ローチェスター工科大学(RIT)で陶芸を学ぶ。RIT卒業後すぐ、アメリカを離れイギリスに渡った。10代のころから影響を受けた東ヨーロッパの民族衣装や工芸品、エジプトの古代ガラス、ヨーロッパのクラフツマン気質、文化の多様性など、彼女がイギリスに拠点を置いた理由はたくさんあるようだ。
磁器土による練り込み一筋に、作品制作を続ける彼女の作品は繊細で、手の中で壊れてしまいそうな雰囲気と共に、ピキッとした強さや硬さも持ち合わせ、非常に美しい。またここ10年ほど、彼女の制作の主流になっている、透光性のある磁器練り込み作品は、光が当たるとその見た目を一変してしまう。何十、何百もの原料を多彩に使い分け、一つの作品を組み立ててゆく。 ディテールの細かさはため息が出るほどに複雑で、どれほど集中力と根気がいるのだろうと、考えてしまう。
2001年〜特別な半透明タイルプロジェクトで、INAX(現在のLIXIL)、日本の常滑で、Feiblemanは工業用の新しい半透明の磁器とゾーガンのプロセスと、ローラーハウスキルンで1時間で焼成する新しい半透明の粘土体を開発しました。 この半透明の磁器粘土体はその形状を保持し、ホイール、金型での鋳造、手作り、タイルや食器の製造に使用できます。
大皿の練り込みのディテール
常滑、台湾、中国、NY、シカゴ、インディアナポリス、ロンドン、ヨーロッパ各国を、まるでちょっと近所に出かけるかのように駆け巡る。彼女にとって世界は、いや地球は、普通の人よりも遥かに狭く小さい。
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